現代の矛盾を読んだ
アメリカのコメディアン、ジョージ・カーリン氏。
彼が最愛の奥さんを亡くした際、ボブ・ムーアヘッド牧師の説教を引用して、
以下の言葉を友人におくったメールがあると伝えられているそうです。
「 この時代に生きる 私たちの矛盾 」
ビルは空高くなったが 人の気は短くなり
高速道路は広くなったが 視野は狭くなり
お金を使ってはいるが 得る物は少なく
たくさん物を買っているが 楽しみは少なくなっている
家は大きくなったが 家庭は小さくなり
より便利になったが 時間は前よりもない
たくさんの学位を持っても センスはなく
知識は増えたが 決断することは少ない
専門家は大勢いるが 問題は増えている
薬も増えたが 健康状態は悪くなっている
飲み過ぎ吸い過ぎ浪費し 笑うことは少なく
猛スピードで運転し すぐ怒り
夜更かしをしすぎて 起きたときは疲れすぎている
読むことは稀で テレビは長く見るが 祈ることはとても稀である
持ち物は増えているが 自分の価値は下がっている
喋りすぎるが 愛することは稀であるどころか憎むことが多すぎる
生計のたてかたは学んだが 人生を学んではいない
長生きするようになったが 長らく今を生きていない
月まで行き来できるのに 近所同士の争いは絶えない
世界は支配したが 内世界はどうなのか
前より大きい規模のことはなしえたが より良いことはなしえていない
空気を浄化し 魂を汚し
原子核を分裂させられるが 偏見は取り去ることができない
急ぐことは学んだが 待つことは覚えず
計画は増えたが 成し遂げられていない
たくさん書いているが 学びはせず
情報を手に入れ 多くのコンピューターを用意しているのに
コミュニケーションはどんどん減っている
ファーストフードで消化は遅く
体は大きいが 人格は小さく
利益に没頭し 人間関係は軽薄になっている
世界平和の時代と言われるのに 家族の争いはたえず
レジャーは増えても 楽しみは少なく
たくさんの食べ物に恵まれても 栄養は少ない
夫婦でかせいでも 離婚も増え
家は良くなったが 家庭は壊れている
忘れないでほしい
愛するものと過ごす時間を
それは永遠には続かないのだ
忘れないでほしい
すぐそばにいる人を抱きしめることを
あなたが与えることができるこの唯一の宝物には 1円もかからない
忘れないでほしい
あなたのパートナーや愛する者に「愛している」と言うことを 心を込めて
あなたの心からのキスと抱擁は傷をいやしてくれるだろう
忘れないでほしい
もう逢えないかもしれない人の手を握り その時間を慈しむことを
愛し 話し
あなたの心の中にあるかけがえのない思いを分かち合おう
人生はどれだけ呼吸をし続けるかで決まるのではない
どれだけ心のふるえる瞬間があるかだジョージ・カーリン
「現代の矛盾」ボブ・ムーアヘッド牧師の説教より
半年ほど前に読んだこのエッセイがすごい心に残りました。
世の中は便利になっているし、どんどん新しい技術は生まれているけど、なんか、この世界ってつまらない。
最近そんなことを考えている僕にはタイムリーな内容でした。
生計のたてかたは学んだが、人生を学んではいない。
ジョージ・カーリン 「現代の矛盾」ボブ・ムーアヘッド牧師の説教より
人生100年時代と言われますが、大企業に入って投資信託をして老後に備えるための勉強はしてきたけど、
自分という存在を謳歌する方法を学んで来れなかった人って意外と多いのではと勝手に思っています。
というか僕はどちらかというと前者寄りの人生を歩んできたと感じています。
長生きするようになったが、長らく今を生きていない
ジョージ・カーリン 「現代の矛盾」ボブ・ムーアヘッド牧師の説教より
今を生きるとはなんなのか、自分なりに考えたいです。
メディアやSNSに縛られる世の中に対する警鐘にも出来そうな言葉です。
原子核を分裂させられるが、偏見を取り去ることはできない。
ジョージ・カーリン 「現代の矛盾」ボブ・ムーアヘッド牧師の説教より
世界中で起きている人権問題にも当てはめられそうな一文。
なんの不自由もなく豊かに暮らす僕らは本当に豊かなのか?
私は、本当に大切なことを忘れかけ、自分の信念を忘れかけ、まな板の上の鯛のように資本主義社会で生きているような気がします。
自分がいる環境の中で、自分の生を取り戻す思想を持ちたい、実現したいと感じる最近です。
技術や資本主義の奴隷になるな
学生時代の友人に、技術の奴隷にはなりたくないよね、と言われたことがあります。
私たちはAIや5G、エクセルの奴隷ではありません。
それらを上手く使う側であるべきです。
満員電車に乗ってイライラしながら会社に向かう理由は、サービスやシステムのお世話をするためではありません。
その先にある社会を良くするためです。
同時に、資本主義を回すために我々は存在するのではなく、
資本主義を使って人々は自由を得るのが本当の目的だと思います。
サラリーマンになった僕ができること
しっかり自己表現していくこと。
世の中を真に良くしていくことに挑戦していきたいとは考えています。